テレビ東京のワールドビジネスサテライトで パソコンニチョットクワシイ英語講師枠でChatGPTの使い方を説明しました。 知っていると時間が節約でき、また学生へのフィードバックの質を改善できたり、 研究の効率も上がるので、Grammarly や DeepL と同等のレベルで 必須のツールになるんじゃなかろうかと感じています。

英語の教材作成に使えそうなプロンプト(つまり入力)を作るツールは すでにこちらで公開しています。

このアプリでは、題材(下の方で入力できます)に対する 問題の種類(Vocab quizzes, Difficult words, Cloze tests, Comprehension tasks, Discussion topics) を選択したり、対象の学習者を選択することで、 ChatGPTに投げるプロンプトの候補を作成してくれます。 さらに、ChatGPTの前身であるInstructGPTに投げることも可能です。 結果を見ても、結構いい感じの問題を作成してくれることが多いです1

このアプリはまだ実験と評価の途中なので、 何か気づいた点があればフィードバック貰えるとうれしいです。 明らかなバグや機能のリクエストはGitHubのIssues にしていただくか、下のDisqussに直接コメントくださっても助かります。 他にも、アイデアレベルの「こんなことをしてみたい」のような話も歓迎です2

もちろん使用上の注意としては、GrammarlyやDeepLと全く同じで、 モデルによるアウトプットの正誤判断はユーザーができないとダメです。 ここらへんは入力に対する最尤の系列を出力するという共通点があって、 誰もが使う典型的にはタイピングの変換ツールがあるかと思います。 漢字の「薔薇」は書けずとも、「ばら」に対して「薔微」や「ヴァラ」が おかしいかどうかの判定はできねばならんわけです。

以下余談です。

生成するプロンプトが全て英語ですが、 将来的にはプロンプトを日本語でも作れるようにしたいです。 なんとなくですが、英語の問題作成の場合は日本語のプロンプトのほうが 意図と合うものが作れるような気もしなくもないので。 仮に日本語の方が良い英語の問題が作れる場合、 単純にそういうデータ(出題日本語、題材英語)が多いからからかもしれません。

インタビューの中で「学生に使われたらどうする?」という当然の質問がありました。 そこで「ChatGPTを使って問題を出す」と答えたのですが、 これは冗談じゃなくて現実的にアリなんじゃないかと思ってます。 特に英文のライティングなんてのは主張の展開をみたいので、 そこで使われたら学習者の能力を測れなくなって致命的です。 そうした自体を避けるためにも有効活用していきたいですね。


  1. その場合、1リクエストあたり5円くらい岸山に請求が飛ぶのでお手柔らかにおねがいします。 

  2. これを気軽にAPIとして使えるようになる将来、 本当に色々なことができるようになると思います。というより、 ChatGPTに限らず Grammatical error correction や Automatic speech recognition が気軽にリクエストで処理できるの、 これまでの指導とは全く違う形成的な評価ができるようになるので 非常に楽しみです。